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? 製造普遍性:普遍的な装備と機能を備えたオートマトンによって他のすべてのオートマトンが製造可能か。
? 自己複製性:自分自身と全く同一のオートマトンを製造するオートマトンは存在するか。
? 進化性:オートマトンに適当な効率性を仮定して、オートマトンによるオートマトンの製造がより単純な型から複雑な型へと進化するかどうか。
フォン・ノイマンの考えた普遍的な装備と機能を備えたオートマトンは、自分自身の構成に関する情報を完全にコード化した青写真、命令に対してほとんど何でも作ることのできる万能機械、さらにその過程を管理するための万能コンピュータから構成される。この自己複製オートマトンは、自己複製パターンを記録する青写真を読み取る。そこから万能建設機へ情報を送る。万能建設機は、建設用の腕をセル空間中の空の領域へ伸ばす。万能建設機の得での先端にある頭を前後に走査して、セルの状態を一つ一つ変え、自己複製パターンの新しい複写をテレビ画面のように一行ずつ作成していく。このようなオートマトンは、現実の生物の増殖でも同じ方法をとっていることが分かる。まず第一にDNAの形をとった青写真が存在する。また、リボソームという万能建設機械が存在する。DNAに含まれている情報はRNAというメッセンジャーを介してリボソームに伝達され、リボソー今は、この情報を用いてタンパク質を合成するのである。

 

 

 

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